筺底のエルピス

Amazonの購入履歴をみると、1巻を買ったのが11月の頭。ネット巡回してて気になった本を Pokcet に「後で買う(かどうか検討する)リスト」みたいな感じで突っ込んであって、それの棚卸しをした時にふるいから落ちずにまとめ買いに至ったいくつかの本の一冊。なので、存在を知ったのはもうちょっと前。知ったきっかけがどこの何だったのかはもうロストしちゃったんだけど、なんか僕が好きそうな感じの賞賛レビューみたいなのを見て気になったとかそんな感じだったはず。

実際に読んだのは、それからさらにもうしばらく後。仕事帰りの電車で読み始めたんだけど、とりあえず何年かぶりに降りる駅を乗り過ごした。で、1巻はその日のうちに勢いで読み終えて、残りの既刊も全部買って読むこと自体は僕の中で確定したんだけど、ちょうどその頃割と仕事が多忙で「このまま残りも読み始めると脳みそと時間のリソースが足らん」ということで我慢して、残りは年末にまとめて買って帰省の移動時間+αを使って読み終えた。

体裁はライトノベルなんだけど、中身は超重量級。投入されているアイデアの密度が半端ない。ちなみに「はこぞこのえるぴす」と読むらしい(ずっと「きょうてい」だと思ってた)。今月の18日に6巻が出るらしい。

以下 Spoiler なので、未読の人は注意。注意っていうか、未読であれば今すぐ買って読むべきだと思う。

  • 1巻を読む前の前提知識は、中二病設定てんこ盛りの Yet Another 異能力バトルもの、といったところ。で、読み始めてみて、実際出だしはそんな感じの開幕で「ふんふんなるほどー」みたいな感じだったんだけど、そのすぐ後の一連の後処理プロセスのところで度肝を抜かれたというかハートを鷲掴みにされたというか、これもしかしてとんでもないものに巡り合えたんじゃなかろうか、というワクワク感でテンションMAXに。そしてこの勢いで電車を乗り過ごしたと。

  • あと、この時点では「なるほど、この辺の設定をベースにいろんな鬼のバリエーションと戦う感じでお話がすすむのかな」とか思ったんだけど、全然そんなことはなかった。今考えてみると「異能力バトル」なんだから、ジョジョとか H×H とかそれこそ甲賀忍法帖でもそうなんだけど、「バリエーション同士」だよなー。そういえば、山田風太郎甲賀忍法帖しか読んだことない。柳生シリーズ、特に魔界転生はいつか読むリストに入ったまま久しい。

  • Luciferの1回目が何なのかが気になってる。ザクセン戦争でいいのかな?

  • どのタイミングだったか忘れたけど、2巻か3巻で花さんが間白田のことを「猿」呼ばわりする瞬間まで、キャラ名の由来が桃太郎なのに気づかなかった。随分と不自然なネーミングだなーとは思ったけど、なんかラノベ成分が薄まりすぎないようにわざと中二病っぽさを出してんのかな、とか思ってた。

  • 4巻を読んでて、ちょっと「イリヤの空、UFOの夏」を思い出した。あと、結や燈の口調の違和感とかも含めて、麻耶雄嵩を読んでる時の感覚もちょっと蘇った。

  • 5巻、カタカナの方の復活トリガーは、個人的にあんまりしっくりこなかった。読んでて初めてちょっと「えー?」ってなったかも。

  • っていうか、感想書こうと思ってちょいちょい読み返してるうちにまた大量に時間が食われてしまった。