メダリスト
評判いいのはなんとなく知ってたものの、いかんせんフィギュアスケートってまるで興味がないので、自分が見ることはないんだろうなーと思ってた。が、YouTube のホーム画面に出てきたこいつをうっかり見て度肝を抜かれてしまい、結局まんまと最新話まで全話視聴。
このシーンは、お話的には、主人公のライバルポジションの子が、その圧倒的すぎる実力を見せつける、という箇所。それを、エフェクトとかキャラクターのリアクションとかじゃなくて、「すごさ」を直接表現してしまってるというか。制作裏話的なのもYouTubeとかに上がってて、ガチの人の演技をモーションキャプチャーして作ってるらしく、この演技シーンもCGなんだけど(多分)、「はい、こっからCGです」みたいな違和感が全然ない。普通の作画の通常シーンからまんま地続きでバキバキに動いてるように見えてしまう。すごい。というか、この演技シーン自体でも、観客席じゃなくて光本人の表情アップのカットイン(0:23とか0:33とか、最後のとことか)は、多分作画なんじゃないかなー。
こういう、「アニメ絵として違和感のないCG」の技術って、無駄な努力のようで意外と重要なんだなー。トゥーンレンダリングの進化系というか。劇場版スラムダンクだと、レンダリング結果にレタッチみたいなことをしてたんだっけ。あと、ぼっち・ざ・ろっくもモーキャプ話題になってたけど、あれはレンダリングじゃなくて、キャプチャーデータを元に作画して作ってたはず。
カメラも、実写じゃ絶対無理な感じでぐるぐるに回り込んで楽しい。こんなシーケンスよく描けるなと思ったけど、モーキャプのカメラ(撮影用じゃなくてレンダリング用の視点カメラ)って後から動かせるはずだから、事前にデザインして撮ったんじゃなくて、ぐりぐり動かしながら作ったとかなのかなー。ちなみに、アニメーション作成はENGIっていう会社らしい。全然知らんかった。
あと、死の舞踏ってこんなカッコいい曲だっけ? というか、もっと長い曲だったような...と思ったら、演技時間用に切り詰めてるのね。この曲に限らず、クラシックのあのひょろひょろふわふわした音しか鳴ってない休憩みたいな退屈パートを全部取っ払って、主題部+αくらいにまとめた編集版の音源とかあったら、普通にポップスと混ぜて聞けるのになー、とか不届きなことを考えてしまった。
って、なんか演技シーンのことばっかり書いちゃったけど、本編もむちゃくちゃ面白い。基本はスポコンだけど、崩しまくった変顔と激アツ会話シーンが秒で切り替わって、テンポがいいというか温度差で風邪を引くというか。
興が乗って、こんなリアクション動画とかまで見てしまった。知らんことだらけで面白い。
というわけで、人気あるのも納得。米津玄師が原作ファンで主題歌が本人からの逆オファーだとか、原作者が元々主役の声優の熱狂的なファンだったとか、ちょっと掘っただけで強烈なエピソードが山のように出てきてそれも楽しい。僕はフィギュアって興味ないというか、正直「嫌い」な部類に入るくらいなんだけど、もしかしたら宗旨替えするかもしれない。
ちなみに、フィギュアに限らず、宝塚とか新体操とか、そういうのまとめてあんまり好きじゃなかったりする。なんか、幼少期からいろんなものを犠牲にしないとキャリアが築けないのに、そのキャリアのピークが20歳くらいって、構造としていびつ過ぎな気がしてしまう。まあ、そういう儚さを含めて魅力っていうのもあるんだろうけど、そういうのを部外者がエンタメとして消費するのは、僕は結構罪深いなーという感覚がある。一応、この「メダリスト」は、そういう競技のダークサイド部分もちゃんと描いてるみたいで(アニメの既存話数でもそれっぽいのはある)、その辺も楽しみ。