あwせdrftgyふじこlp!もう邦楽のリリース状況なんて全然気にしてなかったので、今週末まで全く知らなかったコレ。

OBLIVION DUST(DVD付)

OBLIVION DUST(DVD付)

なんか、そういえばライブやるとかいうのは昔どっかでちらっと目にしたなぁ...。ツアーまでやってましたか。そうですか。今週末がラストだったみたいで。あーもー。ページランクというかはてブ的な「みんなの注目」フィルタをかけられたものだけを追いかけて満足してるここ数年のへたれネットライフへの天罰ですね。
というわけで、Oblivion Dust のニューアルバム(DVD付きのやつ)をを地元のCD屋で無事査収。ジャケットの口を半開きにした Ken Lloyd の微妙な表情に何となく違和感を感じたのは秘密。っていうか、いろいろメディアにも露出してるみたいで今更ながらいろいろ追いかけてるけど、Ken の写真がピエール瀧に見えてしょうがないんだが。
まーでも音の方は大満足ですけどね。僕はメカロボマンガに対しても同じことを言ってるけど、音楽に関してもとにかくカッコイイかどうか?というのが最優先で、結局10年近く前にたまたまラジオで初めて TRUST を聴いて速攻 HMV に自転車飛ばしたあのとき以来、オブリは自分内ミュージシャンランキング一位の座から片時も滑り落ちることのないまま今日まで時間が過ぎてきたわけで、そして今回この新作を聴いてまた具体的に何点かはよくわかんないけどさらに強烈に累積ポイントを上乗せされてしまった、と。あまりにテンションあがったので、いちいち1曲ずつ感想を。
[ Red Light Green Light ]
効果的に鳴るシンセ、うねるベースライン、シャウトとファルセットの交錯する導入部から解放的なメロディーラインのサビに展開するボーカルに、ぐるぐるばりばりきらきらと縦横無尽に鳴り響くギター。懐かしさなんて微塵も感じさせない、「そして時は動き出す」と言わんばかりに普通に続きが始まったような1曲目。
[ Never Ending ]
全編キラキラでウルトラキャッチー、とにかく音がキレイな2曲目。このシンセサイザーを鍵盤で鳴らしたようなクリアというか矩形的な音が粘って聞こえる Kaz のギターの美しさに涙。まだ寒いけど、これは3月中盤過ぎたあたりの暖かくなってくる頃にぴったりだと個人的に思う。
[ Haze ]
おーう。「そんなんどこで覚えてきてん?」と思わずニヤけてしまう、Killers とか Keiser Chiefs ばりのニューウェーブリバイバル Meets Obilvion Dust って感じの3曲目。4拍の後ろ3つで刻むダンサブルなベースラインは、RIKIJI の容姿とまるで重ならなくてちょっと笑える。鍵盤の音も新鮮。Kaz って確かDepeche Mode とか好きだとか言ってたような記憶があるし、普通にこの手の音は好きそうな感じはする。しかし、こういう曲にありがちな「小綺麗にまとまった」感が全然なくて、しっかりアグレッシブなのがイイ。She gonna be the one that makes me をうぁああああんだすてぇえええん!コレ。
[ When You Say... ]
そう、こーいうキラキラふわふわな音のミディアム・メロウな曲もあるんだよねー、と嬉しくなる4曲目。ロックバンド(特に国産の)が作るバラードって、大概クドくて Too Much で正直好きじゃないんだけど、オブリの曲には何故かそういう感じがしないんだよねー。メロウな曲でも切々と歌い上げたりせずカッコよさを貫き通す姿勢がたまらん。まー、ただの贔屓の引き倒しかもしれんけど。
[ More Than That ]
ブリット臭いヒネくれたメロディーラインとUS系ラウドなリズム & ギターの融合感が、これまた Oblivion Dust の真骨頂って感じの5曲目。Misery Days の頃は、Loose にしようとしてなりきれなくて、結果的にそれが味になってたような浮遊感みたいなのがあったけど、この曲は狙ってやってるかどうかは分からないけど、ちゃんと Loose な雰囲気というか Rock'n'Roll の Roll 成分が滲み出てる感じがする。
[ Daisy ]
で、こっちは見事に奇妙にヒネた浮遊感全開の6曲目。Credit は詩も曲も Ken になってるし、これはもう完全にブリティッシュの血のなせる技なのかな。なんとなく、Misery Days とか、何故かついでに Squeeze とかが聴きたくなる。しかし、わざわざ Melodies を別 Credit として表記してるのがなんとも自己主張の強い連中の集まりって感じで微笑ましいというか何というか。
[ Man In The Sky ]
オブリの曲でこれだけ暗いのって珍しいかもしれない7曲目。モノクロかセピア色の寒い空のイメージ。
[ Alone With Everybody ]
Ken の、もういかにも腹じゃなくて喉からしぼり出してますというシャウト声と装飾なしにばりばり唸るギターがなんともライブ映えしそうな8曲目。打ち込みみたいな細かい音の刻み方をするドラムもいい感じ。
[ The Ocean ]
滑らかに開放的にスライドする弦の音が鳴り響く壮大でドラマチックな展開の9曲目。淡々とした鍵盤の音とベースとフュージョンのような高音域くっきりスライドが絡むAメロがお気に入り。
[ Microchipped ]
Obvlivion Dust の属性の1つである「デジタル・近未来」成分を凝縮した10曲目。Ken の声はエフェクト映えする、っていうと語弊があるかもしれないけど、Designer Fetus とかこの曲とか、抑圧した感じの導入部から一気に解放するサビに展開するような曲調に、この声でエフェクトON → OFF っていうのはよくハマるなーと思う。
あと、復活ライブのDVDもすばらしかった。客席を睨みつけながら相変わらず膝より下の位置でベースを弾くRIKIJIも、ひたすら弦をかきむしるKAZもよいのだが、やはりこの意味不明というか挙動不審というか、もうドアラばりにフリーダムな動きを見せる Ken Lloyd が最高です、はい。曲と演奏のカッコよさと相まって、わけのわからない圧倒的なパフォーマンスになってる。ああ、でかい画面で見たいなー。