渋谷陽一伊藤政則大貫憲章ツェッペリンの座談会をやってるというのでRockin'onの11月号を立ち読み。ほぼ期待通りの展開で大変に楽しめた。渋谷さんの信者っぷりがかわいくて仕方がない。なんか変なスイッチが入って、10年くらい前にTSUTAYA通って洋楽を過去に遡って聞き出した頃に買いあさったディスクガイドみたいな本を押し入れの奥から引っ張り出して読み返したり。

このロキノイズム全開なタイトルだけでもうおなかいっぱいでたまらん。音楽の善し悪しとかロックはどうあるべきかとかについて語っているところは個人的には全然おもしろくないんだけど、とにかく何かをdisるときの文章が素晴らしすぎ。チャリティーコンサートやエコロジーとかを生理的なレベルで否定するのは正直立派だと思う。あと、たまにちょっと自虐的になるところもカワイイ。フォレスト・ガンプが気に入らないという主張で出てくる以下のくだりが、この本で一番好きな箇所。

オイ、オイ、待ってくれよ、その長髪で、ロックばっか聴いて、ろくでもない活動家って、俺のことだぜ。日本にはヒッピーなんて居なかったし、コミューンなんか殆どないんで、新宿のグリーンでシンナー吸って寝ていただけだけど、お前が映画の中で嬉々として使ってるロックは、そういう奴らが作ってたんだぜ。そのきれいごとばっか並べたててる汚い手で、俺のジミヘンに触わんじゃないよ。この映画のロジックでいったなら、ジミヘンなんかドラッグと芸能界のヘドロの海に浮かんでいる、最も悲惨な存在ということになる。確かにそうなんだけど、お前なんかに言われたくねえよ。

もひとつ、他の音楽雑誌をまとめてこき下ろすところで紹介されているDOLLの森脇美貴夫の文章がサイコウ。ひさびさに読んだけどやっぱり爆笑した。引用直後に「何が書いてあるのかひとつも分からない」とばっさり切り捨てられてるが、もう全くその通りでホントすばらしい。


というわけで、ついでにこれ。

森脇美貴夫がNIRVANAの紹介文を書いているのだがコレがまたかっこよすぎる。

60年代のビートルズ、70年代のセックス・ピストルズ、80年代のディスチャージ、そして90年代のニルヴァーナ。この4バンドさえ押さえておけばロックの40年間の流れは大丈夫だ、と個人的にこれまでも言い続けてきたが、20世紀が終わってますますその思いは強くなっている。

80年代涙目w。